ホテル・旅館向けコラム

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ホテル管理システム[PMS]の選び方、重要な5つのポイントを解説!

2023.10.30
ホテルマネジメント・DX

本稿では、ホテルの運営に関わる業務を効率化できるホテル管理システム(PMS)について、種類や導入のメリットをはじめとし、システム選びのポイントを解説していきます。

PMS導入を検討されている方、
ホテルの運営・管理業務を今よりさらに効率化したいと考えられている方のお役に立てれば幸いです。

1.ホテル管理システム[PMS]とは?

ホテル管理システムは、PMS(Property Management System)とも呼ばれる、ホテルや旅館などの宿泊施設での業務を自動化・効率化するためのシステムです。

具体的には、予約の受付・管理、客室の状況把握、顧客情報の一元管理、売上やデータ分析を行うことができます。さらに、宿泊プランの販売や会計の精算、施設内の混雑状況の把握や清掃管理など、幅広い機能を持っています。ホテル管理システム導入により、ホテル運営が効率化され、顧客サービスの質を高めることが可能となります。

2.ホテル管理システム[PMS]の種類

PMSと一口に言っても、実はその種類は様々で、「ビジネスホテル向け」「旅館向け」「フルサービス向け」など、宿泊施設のコンセプトごとに設計されたPMSや、「大規模施設向け」「中小規模施設向け」など、規模や客室数によって設計されたPMSなどがあります。

PMSの主たる機能・役割は「宿泊部門の管理」ですが、婚礼・宴会部門やレストランなどの料飲部門と連携し、施設全体のデータを一元管理できるPMSも多く存在します。

3.ホテル管理システム[PMS]導入のメリット

3-1.予約・客室管理の自動化・効率化

予約管理や客室情報管理を手書きの台帳やPCに手動入力で行っている場合は、入力ミスやダブルブッキングといったリスクが発生します。PMSはサイトコントローラーとの連携を通じて、予約取り込みを自動で行い、ミスのリスクを大幅に低減します。それだけではなく、複数のサイトコントローラーを一括で管理し、空室状況もリアルタイムで把握することができます。

3-2.顧客情報の管理・活用と顧客満足度の向上

PMSの導入により、顧客の基本情報や要望や食べ物の好み、アレルギー情報などをデータベースに記録することができます。記録した情報を活用することで、次回の宿泊時に顧客ごとの個別のニーズに対応したサービスが提供可能となり、顧客満足度が向上します。

また、良い情報だけではなくコンプレインなどのネガティブな情報を記録して、スタッフ間で注意喚起をすることも可能となり、それぞれの顧客に適した対応を取ることが可能となります。

3-3.売上管理・データ分析の効率化

PMSの導入により、売上や稼働率データを自動的に取得し集計することが可能となります。これにより、Excelや手作業で行うと非常に時間のかかる作業を大幅に時短することができます。集計されたデータは稼働率や予約ルート、ゲストの性別・年齢・国籍などの詳細な分析にも使用でき、これらの情報をもとに戦略的な営業やマーケティング活動の計画を立てることができます。

4.ホテル管理システム[PMS]選びの5つのポイント

4-1.【前提】システムに求める内容を明確にする

PMS導入を検討する際、最も大切なのは、システムに求める内容を明確にすることです。

その代表的な方法に、提案依頼書(RFP)があります。
RFPとは、システムに求める要件や、システム導入により実現したい業務・解決したい課題、大まかな予算や期間を示す書類で、作成するメリットは非常に大きいです。


提案依頼者(RFP)作成のメリット

求めるシステム要件をPMSベンダーに正確に伝えることができる。
PMSベンダーを選定する時に、比較すべき項目が明確になる。
施設運営や利用システムの現状を見直し、課題を確認できる。

他にも、「ベンダーとの認識のズレを防ぐことにより、各ベンダーの提案内容の質・粒度が一定水準以上になること」「納得がいく提案をもらえるまでのやり取りの回数が減ること」など、様々なメリットがあります。

ただし、RFPの作成には大きな時間と労力がかかります。

もし、RFPの作成が難しい場合には、システムに求める要件を箇条書きにしたリストを作成しておくと良いでしょう。RFPまで作り込まなくても、システムに何を求めているのかが一覧化されていれば、ベンダー側から最適な提案を引き出せる確率は大きく上昇し、それに伴い、納得のいく提案書・見積書が得られる確率も大幅に上がります。

また、求める機能要件を一覧化しておけば、複数ベンダーを比較する際の基準になります。
各機能について、ベンダーごとに「できる・できないの」チェックをつけていけば、各ベンダーごとの機能比較表として活用でき、複数ベンダーの正確な比較を行うことができます。

4-2.保守サポート体制が充実しているか

宿泊施設ではシステムが24時間365日稼働しています。
そのため、PMS導入後のシステム保守体制や保守内容・範囲、万が一障害が発生した時の復旧方法などを確認しておくことは非常に重要です。

保守サポートと聞くと、システムトラブル時の対応が連想されがちですが、実際の保守サポートではシステムトラブルだけではなく、操作方法に関するお問い合わせも多いです。

普段あまり使わない操作のやり方や、誤って登録してしまったデータの修正など、困った時にいつでも気軽に問い合わせができ、迅速に解決してくれるサポート体制かどうか、しっかりと確認するようにしましょう。

また、導入後のサポート体制だけでなく、導入前の操作指導・教育を十分に行ってくれるかも重要なポイントです。

4-3.カスタマイズが可能かどうか

PMS導入検討段階で、要望を完璧に満たしているシステムが見つかることが最良ですが、宿泊施設ごとに独自のサービスの提供、それに伴う独自の運営・管理方法をとっているケースが非常に多いという宿泊業界の特色もあり、欲しい機能をすべて網羅しているPMSを見つけることは難しい場合が多いです。

また、システム導入後に「こんな機能があれば……」「もっとここがこうなれば……」というシステムに対する要望が出てくることは珍しくありません。

そのような施設ごとの独自の要望に応えられるカスタマイズを実施できるかどうかは、PMSを選ぶうえで重要です。

特に、最近主流となってきているクラウド型のシステムは、一般的に従来のオンプレミス型のシステムに比べてカスタマイズが困難な場合が多いこともあり、導入前後のカスタマイズの可否は確認しておいた方が良いポイントです。

また、今後のシステムのバージョンアップで実現する可能性があるかなどもあわせて確認しておくと良いでしょう。

4-4.サイトコントローラー・自動精算機との連携範囲はどうか

楽天トラベルやじゃらんnet、Booking.comなど、複数の宿泊予約サービスを一元管理できることで、在庫管理や料金設定、プランの更新などの予約管理業務を効率よく行える「サイトコントローラー」
清算を自動化することで、正確な清算業務を短時間で行うことが可能になり、フロント業務の効率化する「自動精算機」
それらのシステム・機器を既に導入している、または導入を検討している場合、PMSとの連携が可能かどうかについては必ず確認しましょう。

その他にも、レベニューツールや会計ソフト、カードキーロック、CTI・PBXなど、様々な機器との連携が考えられます。PMSベンダーごとに、連携できる機器の種類や連携に必要な費用は異なるため、連携範囲とあわせて連携に必要な費用も確認するのがポイントです。

4-5.時代の変化に迅速に対応できるシステムかどうか

絶えずバージョンアップを繰り返すシステム、システムベンダーかどうかというのも、システム選びでは重要なポイントとなります。

時代の変化に応じて、顧客が求めるサービスは常に変化しています。直近でいえば、新型コロナによる非対面・非接触の需要の高まりを受け、QRチェックインなど、非接触型のチェックインを導入する施設が急増しました。

このような、顧客の変化するニーズに対応できるシステムを迅速に開発できるか、また、新規のアプリ・技術と柔軟に連携できるかを、導入検討段階で確認するようにしましょう。

運営の形態や規模感が近い施設への過去の導入実績や、過去のカスタマイズの実績を確認しておくことがポイントです。

また、顧客のニーズだけではなく、全国旅行支援制度やインボイス制度など、国の制度にもシステム面で素早く対応してくれることも重要です。こちらもあわせて導入検討段階で過去の対応例を確認しておきましょう。

5.まとめ

PMS選びの5つのポイントを紹介してきました。
改めて5つのポイントを整理します。

【前提】システムに求める内容を明確にする
保守サポート体制が充実しているか
カスタマイズが可能かどうか
サイトコントローラー・自動精算機との連携範囲
時代の変化に迅速に対応できるシステムかどうか

どれも重要なポイントですが、中でも一番最初に紹介した「システムに求める内容を明確にする」ことが最重要です。システムを選ぶうえでの前提としてとても重要なステップですので、新規にPMS導入を検討される場合でも、入れ替えの場合でも、必ずこのステップを踏むようにしましょう。

理想はRFPを作成することではありますが、RFP作成には多大な時間と労力が必要なため、まずは貴社がPMSに求める機能要件を箇条書きにして、一覧化することをおすすめします。

明確な基準があるのとないのでは、システム選びの質や効率が大きく変わってきます。
本稿でご紹介した5つのポイントが、PMS選定のお役に立てれば幸いです。

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